レッド・ツェッペリンの中でも、割と有名なデザインの「U.S. TOUR 1977」Tシャツ。
フロントのイカロス(羽を広げた天使)と、背中に並んだ全米ツアー日程。
まさにロックTシャツの王道ともいえるデザイン。
ただ、この一枚は残念ながらオリジナルではなくリプロダクト(復刻品)。

タグを見れば一目瞭然で、Hanes Heavyweightのエルサルバドル製。
これは2000年代以降の大量生産ボディに使われるタグであり、70年代〜80年代当時のUSA製ボディではありません。
価値はあるのか?
リプロダクトとは?

リプロダクトという言葉は、簡単にいえば復刻版のことです。
過去に人気があったデザインを、現代のボディにプリントし直してもう一度販売したものを指します。
たとえばバンドのオフィシャルグッズや古着ショップでよく見かける「70年代ツアーTシャツの復刻」などがそれに当たります。
オリジナルとの違いは、やはり時代背景とボディの雰囲気にあります。
70年代や80年代当時のTシャツは、アメリカ製の厚みあるコットンや染み込みプリントといった独特の味わいが残っています。
一方でリプロは現代の量産ボディを使うため、着心地は安定しているものの、古着好きが求める“唯一無二の存在感”には欠けるのが正直なところです。
ただし、リプロダクトにも大きな意味があります。
手に入りにくい伝説的なデザインを現代でも着られるという点では、ファッションとしての楽しみ方を広げてくれる存在だと僕は思います。
ヴィンテージとの違い

本物の1977年当時物であれば、市場価値は10万円を超えることも珍しくないレアアイテムです。
タグは「Hanes Beefy-T Made in USA」や「Screen Stars」など、当時のコットン100%ボディ。
プリントも染み込みで、洗い込まれて独特のフェード感が生まれます。
それに対して僕の持っているのは復刻。
プリントはラバープリント寄りで色もくっきり、ボディも新しめ。
古着としての希少価値は正直ほとんどないのです。
価値がない=着られないではないが
ここで勘違いしてはいけないのは、「価値がない=ダサい」ではないこと。
レッド・ツェッペリンのこのTシャツのデザインは文句なしにカッコいい。
リプロダクトであっても街で着れば十分ロックな雰囲気を出せます。
むしろオリジナルを恐れ多くて着られない人にとって、リプロは気兼ねなく楽しめる最高の選択肢かもしれません。
ただ、オリジナルのヴィンテージ好きからしたら、リプロだと物足りないのが正直な意見。
僕が感じるリプロTの魅力
リプロであれば、気楽にガシガシ着られる。
本物は高価すぎて気軽に外に着ていけないが、リプロならそんな心配は無用。
リプロは、古着初心者やオリジナルヴィンテージに手を出せない方ににおすすめです。
ロックTを試したいけど、いきなり高額ヴィンテージはハードルが高い。
そんな人にとって入り口になる1枚だと思います。
ファッションとして十分通用します。
リプロTのデメリット
リプロダクトには良さもある一方で、やはりヴィンテージ好きからすると物足りなさを感じるデメリットもあります。
何となく僕は気分が上がらないです。w
ヴィンテージ古着好きにとって、タグの年代やプリント技法、ボディの経年変化が好きです。
一点物感もありますし。
正直、ここの意見は賛否分かれると思います。
僕は、やっぱりオリジナルを着ることで自分の気分が上がるかなぁ。
まとめ

僕のレッド・ツェッペリン「1977 U.S. TOUR」Tシャツは、残念ながらリプロダクト品で市場価値はほぼ無いかと思います。
でも、それを理由に手放す気はありません。
むしろ、リプロだからこそ日常使いできて、気軽に着用できるのが魅力だと感じています。
本物を追い求めるのもロマンだけど、リプロを楽しむのもまたロックTの醍醐味かな。w
「価値がない」と切り捨てるのではなく、自分のスタイルにどう生かすかが大事だと思います。